福祉住環境コーディネーターは、2003年にできたばかりの比較的新しい介護資格です。
よくある介護資格とは異なり、高齢者のかたに直接介護をする資格ではなく、高齢者の方がより良い環境で生活できるように、居住空間の改善などの提案をおこないます。
今後高齢者の方が増加するにつれて、福祉住環境コーディネーターのニーズは高まることが予想されます。
このページでは、福祉住環境コーディネーターは独学で取得できるのか、徹底解説していきます!
目次
福祉住環境コーディネーターとは?
「福祉住環境コーディネーター」は、日本の民間資格のひとつ。
高齢者や、障がい者に安全な住まいを提供するアドバイザーのことです。
具体的な仕事内容を紹介すると、その人に合う福祉用具をアドバイスしたり、福祉関連の情報提供を行ったりします。
より細かく事例を紹介すると、足が不自由な高齢者の方の住宅に、手すりをつける提案や、段差をなくすリフォームの提案を行います。
今の日本は超高齢社会といって4人に1が65歳以上という世の中なので、福祉住環境コーディネーターの資格を持つ人の需要が高まってきています。
福祉住環境コーディネーター検定
福祉住環境コーディネーター検定には、1級と2級と3級があり、毎年7月と11月に開催されています。
1級だけは、11月のみの開催となっています。
年齢や、学歴による制限はなく、誰でも受験可能です。
ただし、1級を受験するには、2級をあらかじめ持っていなければなりません。
気になる合格率ですが、2級と3級は大体40から50パーセントくらいです。
1級になると、級に難易度が上がり、10%を切ります。
2級までなら独学で目指せる範囲ではないでしょうか。
1級となると、実務経験が必須でしょう。
独学で勉強する方法
福祉住環境コーディネーターは、2級と3級どちらからでも受験が可能です。
ただし、医療・福祉分野が未経験である場合、3級から学習することをおすすめします。
上記で述べたとおり、2級や3級でも合格率は50パーセントを切っているので、決して簡単な試験とはいえないでしょう。
しっかり対策を立てて勉強することが大切です。
続いてそれぞれの級ごとの出題内容や、勉強方法を紹介します。
福祉住環境コーディネーター3級の勉強法
3級は、福祉分野の基礎的な法律、ユニバーサルデザイン、住まい環境の基本、福祉用具などが主体となります。
試験問題は、選択式なので、全体的に用語を暗記することが大切となります。
福祉住環境コーディネーター2級の勉強法
2級の勉強法は、3級で学んだ基礎を応用した学習内容です。
専門用語に加え、実際の事例をもとにした知識を深める必要があります。
さらに、高齢者福祉や障がい者福祉に関して、病名や疾患などといいった学習が必要となり、ひとつひとつの特徴をしっかり理解しておきましょう。
また、相談業務に関しても、学習が必要になります。
援助の進め方や、住環境整備の順序など、業務に関して細かい部分まで学習しておかなければ解けない内容となっています。
試験問題は3級と同じく選択式です。
しかし、3級よりも選択方法が難しくなっているので、用語の意味をしっかり暗記しておきましょう。
福祉住環境コーディネーター1級の勉強法
1級を独学で合格するのは、非常に難しいことを覚悟しておいたほうが良いです。
2級で勉強した分野の応用とはなりますが、より深く勉強する必要があります。
特に、福祉分野や建築分野において、専門的な用語も増え、学習範囲が広くなることが考えられます。
また、試験内容も選択問題だけでなく、事例に対して提案する記述式の問題も出題されます。
基本的には1級も暗記が主体となっていますが、建築に関する寸法や、平面図など、しっかり読み取れるように繰り返し暗記を行うことが大切です。
おすすめテキストは?
福祉住環境コーディネーター検定の勉強を独学で始めるには、まず、テキストが必要です。
この検定を運営している東京商工会議所から公式テキストが発売されているので、それをまずは購入しましょう。
福祉住環境コーディネーター検定のホームページから購入できます。
自分は何級から受けたら良いかわからないという方なら、そのホームページに過去問が数問掲載されているので、それを解いてみて決めるのが妥当だと思います。
勉強時間ですが、ユーキャンの通信講座では、2級と3級のダブル合格を目指すプランで、6ヶ月となっています。
じゃあ、独学でも6ヶ月を目安にしたら良いかというと、そうでもありません。
1日に勉強に割ける時間も人それぞれ違いますし、予め知識があるかどうかでも合格までの時間が変わってきます。
7割の正答で合格が出来るので、独学で勉強を進める場合には、8割程度はできているようにするのが良いでしょう。
試験日は、7月と11月なので、自分のペースで目標を定めて勉強を進めて行きましょう。
まとめ
福祉住環境コーディネーター検定は、簡単に合格できる試験ではないのが事実です。
しっかりとした準備が必要となります。
モチベーションの維持や、時間の捻出が大変なことも、多くあると思います。
ただがむしゃらに頑張るのが必要なのではなく、自分にあった方法で、コツコツ継続して勉強していくことが大切だと思います。
福祉住環境コーディネーターの資格は、取り組み方によっては、独学でも十分取得可能です。
仕事をしながら、資格を取りたいと考えている人も多いでしょう。
福祉住環境コーディネーター検定は、暗記しておけば解ける試験なので、少しの空き時間でも、テキストに目を通すといった工夫をするだけでも良いと思います。
資格取得を目指して頑張って下さい。