ケアマネージャーこと介護支援専門員は、近年取得人気の高くなっている資格です。
近年日本は高齢化社会となり、今後介護資格の需要が高まっていることが影響しています。
ケアマネージャーは、介護や福祉に関する知識や経験が必要です。
介護福祉士の資格を取得後に次の目標にされている場合が多いとのことでした。
そんなケアマネージャーというお仕事は、一体どのような仕事内容、待遇、メリットがあるのでしょうか。
ケアマネージャー(介護支援専門員)とは
ケアマネージャー(介護支援専門員)とは、2000年に介護保険法によって生まれた資格です。
要介護者が満足なサービスを受けられるよう、状況に応じた対応によって支援します。
呼び方として、介護支援専門員が正式名称なのですが、「ケアマネージャー」「ケアマネ」と呼ばれる場合がほとんどです。
介護業界全体が人手不足とされており、職に困らないことから積極的に取得されている資格です。
初任者研修や実務者研修に比べて、難易度も高いので、資格取得は少々難しくなっているでしょう。
ケアマネージャーは資格を取得しても、経験がないと就職できない!?
ケアマネージャーは資格取得の難易度も高く、業界での需要も高いです。
そのため「介護経験がなくても、就職できる!」と思うの方もいるかと思います。
しかし、現実的にはかなり厳しいです。
ケアマネージャーとして資格を取得したとしても、実務でたくさん学ばなければならないことがあり、未経験からすぐにケアマネージャーとして働くことは難しいでようです。
ケアマネージャーとしての資格に関しては、とても魅力的なものなので、ぜひ自信を持ってください!
まずは、ケアマネージャーとしてではなく、介護職員として介護のいろはを学ぶことから始めていくことがオススメです!
取得方法について
それでは資格の取得方法について、カリキュラムや試験内容はどのようになっているのでしょうか。
カリキュラム・受講内容
ケアマネージャー資格の取得に対して、実際に細かなカリキュラムがあるというわけでは無いようです。
つまり試験の結果が一番重要です。
ケアマネージャーとして働くためには、「介護支援専門員証」を取得する必要があり、これを取る過程も少々長いです。
保険や医療系の国家資格を所有し、5年以上働く、又は生活相談員として実務5年間をおこなわなければなりません。
次に、「介護支援専門員実務研修研修員」に合格することが求められます。
さらに実務研修を修了することで、初めて介護支援専門員証が交付されます。
試験内容
分野 | 問題数 |
介護保険制度の基礎知識(介護支援) | 25問 |
要介護認定等の基礎知識(介護支援) | |
居宅・施設サービス計画の基礎知識(介護支援) | |
保険医療サービスの基礎知識(保険医療福祉サービス) | 15問 |
保険医療サービスの総合知識(保険医療福祉サービス) | 5問 |
福祉サービスの知識(保険医療福祉サービス) | 15問 |
合計 | 60問 |
要介護認定等の基礎知識 居宅・施設サービス計画の基礎知識
ケアマネージャー試験は毎年1回10月に全国でおこなわれます。マークシートによる筆記試験となります。
60問120分ですので、比較的時間の余裕はあるのではないでしょうか。
試験難易度はかなり高い?
皆さんも気になる試験難易度ですが、やはり試験は難しいようです。
ここで去年(2017年)、一昨年(2016年)の合格率を調べましたので、お教えします!
2016年
受験者数:124,585人
合格者数:16,280人
合格率:13.1%
2017年
受験者数:131,560人
合格者数:28,223人
合格率:25.1%
ご覧頂いてわかったとおり、合格率が少々低くなっています。
しかし、2016年度から2017年度にかけて合格率が10%以上上がっていることもあり、この年は比較的問題が易しかったのではないでしょうか。
ケアマネージャー試験では、年ごとの合格基準点を超えていなければなりません。
大体正答率は各年70%だと言われています。
試験の正答率も高いので、得点源となりうる比較的易しい問題を確実に正解することが求められます。
そして受験者数を見ても、7000人以上増加しており、今後も人気が上がってくるでしょう。
仕事内容
資格取得は難しいですが、介護において様々な役割を担うことのできるケアマネージャー。
それでは、ケアマネージャーとして働くということは、どのような仕事内容になるのでしょうか?
仕事の幅が広い!
ケアマネージャーは、介護を必要としている方が介護保険サービスを受けられるようにサービス事業者と話し合い、サービス計画書の作成をおこなうスペシャリストです。
利用者とサービス事業者の間に立ち、関係円滑化
ケアマネージャーの大きな仕事の1つとして、サービス計画書の作成があります。
訪問介護(ホームヘルパー)や通所介護(デイサービス)など、介護の業態は様々あり、向き不向きもあります。
今後高齢化社会になっていくことから国も多くの事業所を作りました。
それによって、どの介護が合っているのか高齢者自身が探すことはより困難になっています。
この時、ケアマネージャーが高齢者に対して事業所の紹介、利用者のタメになる情報の共有などを提供します。
これにより、利用者が希望に沿った事業所を見つけることができます。
そして、利用者から「ありがとう。」などの感謝の言葉を言われた時は、大きな達成感を得ることができるでしょう!
サービス計画書の作成
介護保険サービスを受ける上で必要なケアプランの作成は、ケアマネージャーとしての仕事の1つです。
サービス計画書とは、利用者が持つ問題を明確にし、より良い生活が営めるようにサポートする上で必要な計画書です。
利用者自身が認識している問題だけでなく、認識していない問題までも発見できる力も求められているため、課題分析能力が必要不可欠です。
マネジメント
社員自体のマネジメントすることも、仕事の1つです。
ケアマネージャーという職業のマネジメント業務とは、多岐に渡っています。
介護サービスに必要な給付金の管理、生活困窮者に対して生活保護申請のお手伝い、配食の紹介、利用者の家族のケアなど様々な場面でケアマネージャーは求められます。
多くの人々からサポートを求められている以上、大変ではありますがその分やりがいもあります!
ケアマネージャーとして働く場所
ケアマネージャーは、委託介護支援事務所、地域包括支援センター、特別養護老人ホーム、介護老人保険施設など様々な場所で活躍しています。
ケアマネージャーは、介護施設に必ず1人は置かなければならず、人材も不足しているため、穴場のポジションであるといえます。
取得するメリット
介護職員として、自慢できる資格!
前述したように試験勉強はもちろん、実技の能力も必要なので、ケアマネージャーになるためにはある程度の努力が必要です。
その努力によって得ることができるのがケアマネージャー資格であり、介護業界の中でかなり高い立ち位置に立てること間違いなしです!
介護のコーディネーターとしての地位を確立できる!
最初に、介護職員になりたての者は、利用者の排泄や食事補助、入浴補助など現場で活動することが多いです。
それは、実務経験を積むために必要な業務であり、しっかりとした資格を持っていないことから、現場での活動が多くなるという流れです。
ケアマネージャーとしての資格を取得すると、仕事の幅がとても広がります。
介護施設や事務所などに勤務し、利用者とは実際に話し合うこともありますが、サービス計画書の作成、利用者情報確認などデスクワークが多くなります。
給与が上がる!
取得が難しい資格のため、ケアマネージャーとして仕事をおこなうことは、他の職種に比べると給与は良いです。
ケアマネージャー(介護支援専門員):26万5077円
介護職員:22万5299円
夜勤がなく、働きやすい環境!
ケアマネージャーとしての仕事は、現場ではなくデスクワークが多いです。
利用者との面談やケアマネジメント業務も、全て昼間におこなわれます。
他の介護職員と違って夜勤がないので、家族で夜家族と過ごす時間を作ることができます。
担当の利用者数によっては忙しさは変わってきますが、利用者への訪問は自身の予定も加味して決めていくので、時間に対して自由に働くことができます。
他の介護資格との違い
初任者研修とは
初任者研修とは、生活の一部となる「生活補助」、排泄等の「身体介護」があり、その中で比較的簡単に取得することができる資格が初任者研修です。
初任者研修は、実務者研修の資格取得や介護士資格の取得を目指す上で足がかり的な存在のため、介護業務はおこなえます。
あくまで初任者研修なため、サービス責任者に就くこと、たん吸引などの専門的な業務をおこなうことはできません。
現場での業務が多いため、夜勤も存在します。
実務者研修とは
実務者研修は、幅広い利用者に対して提供する介護能力を取得するための資格・講座です。
初任者研修に比べると、サービス責任者にも就くことができますし、たん吸引などの専門的な業務をおこなうこともできます。
試験難易度も底まで高くないですが、スクールでのカリキュラムで未経験からの通学になると、450時間分の講座を受講しなければならないので、少々時間がかかってしまいます。
初任者研修に比べると、給与等の待遇も良いので、ぜひこれから介護士を目指している方は目指してみるのはいかがでしょうか?
資格スクールの選び方
自分に合った無理のないコースを選ぶ!
ケアマネージャーの資格を取るにあたって、たくさん勉強しなければいけません。
その中で1番大切になってくるのが、無理のないコース選択です。
仕事をしながら、学校に行きながら、と人によっては全く通学できないという方もいらっしゃいます。
通学だけでなく、ネットから授業を受けることもできるので、自身のライフスタイルに合った学び方を考えましょう。
中でも、1番オススメなのは、通信制+通学制です。通学できる日は直接先生から学ぶことができます。
必要最低限のスクーリングで資格取得できるので、働きながら資格を取ろうと思っている方は必見です。
サポート体制はしっかりしているか
いざ入校した際、重要になってくるのがサポート体制です。
受講スケジュール通りに通うことができない時、授業以外にもサポート体制がしっかりしていることでより集中して資格取得に取り組むことができます。
振替制度制度はあるか
1つ目に、振替制度があるととても便利です。
突然の体調不良やどうにもできない都合が重なった時、無料で振替をおこなえる、振替日が豊富にあるなど、融通が効くことは重要です。
学習面でのサポートはしっかりしていたか。
2つ目に、学習サポートがあるととても便利です。
わからない点があったらすぐに聞ける、質疑応答のやり方など、学ぶ人々にとってストレスのかからない環境があると、とても嬉しいですよね!時間をねいj,き
ケアマネージャーは、とても優れた資格!
ケアマネージャーは、資格を取得することは少々難しいですが、待遇や給与も良くなり、やりがいも大きくなる職種でしょう。
試験合格のボーダーラインは7割で、他の資格に比べるとやや高めです。
しかし、利用者との面談やマネジメント業務は、昼間おこなわれるものなので、夜勤はなく、とても働きやすい環境です。
日本はこれから高齢化社会になり、どんどん介護資格の需要が高まっていきます。
ぜひ、ケアマネージャーの資格を取得し、働き方の幅を広げましょう!