同行援護従業者についてご存知ですか?
介護・福祉関係の資格の中でもあまり聞き慣れないものなのではないかと思います。
ですがこれは、とても取得しやすい上うえにオススメの資格です。
ここではこの同行援護従業者について、またその取得方法についてご紹介したいと思います。
同行援護従業者養成研修とは?
同行援護従業者とは一体どんなことをするのでしょうか。
まずその仕事の内容とは、視覚に障害があり、その上で身体介護を伴う場合と伴わない場合に、移動に著しい困難がある時、外出時に同行して効果的に手助けをするということです。
また援助の中には排泄や食事などの援護も含みます。
この、同行援護従業者養成研修は修了することで同行援護サービス提供責任者になることが出来ます。
同行援護サービス提供責任者は必ずこの同行援護従業者養成研修を終了していなければいけないので、重要度が高まりつつある資格であるといえます。
また、厚生労働省が勧めている同行援護特定事業所の加算要件となっているので、就職や昇給に役立つ可能性があります。
同行援護従業者養成研修に近いものとしては、全身性障害者移動援護従業者、視覚障害者移動介護従業者、知的障害者移動介護従業者などのガイドヘルパー、行動援護従業者などがあり、それぞれ対象とする障害をもった方が異なっています。
ちなみに、同行援護従業者と視覚障害者移動介護従業者の違いとしては、同行援護従業者は介護福祉サービスの介護給付によるサービスになり、資格障害者移動介護従業者などのガイドヘルパーは地域支援事業の移動支援従事者という扱いになります。
業務内容としてそれほど差はないといえるでしょう。
同行援護従業者の取得方法
まず、この同行援護従業者の取得方法は、試験などは必要ではなく同行援護従業者養成研修を受講する必要があります。
この研修は一般課程と応用課程に分かれており、先程述べた、サービス提供責任者になるためには応用課程まで修了しておかなければなりません。
それぞれの過程における学習項目をご紹介します。
まず一般課程では、講義項目として、視覚障害者福祉サービス、同行援護の制度と従業者の業務、障害・疾病の理解Ⅰ、障害者の心理Ⅰ、情報支援と情報提供、代筆・代読の基礎知識、同行援護の基礎知識で計12時間、演習項目として基本技能と応用技能が計4時間設けられています。
応用課程には講義科目の障害・疾病の理解Ⅱ、障害者の心理Ⅱの計2時間と、演習科目の場面別基本技能、場面別応用技能、交通機関の利用の計10時間が含まれています。
これらを受講することによって、同行援護従業者養成研修を修了したとみなされます。
かかる時間と費用
では、この同行援護従業者養成研修を受講するにはどれくらいの時間や費用がかかるのでしょうか。
同行援護従業者養成研修は、都道府県などの自治体で認定されている各資格スクールで開講されています。
かかる時間や費用はそれらのスクールによって様々ですが、日数として5日間くらいが一般的です。
費用は一般課程が25000円から40000円、応用課程が20000円から30000円になっています。
これらの費用は同じスクールでセット履修をすることによって安くなることが多く、その場合は合計で40000円から50000円ほどです。
この研修を受講する際に他の福祉系資格を持っていると、一般課程の一部が免除されることがあります。
その例としては、介護福祉士、実務者研修、介護職員基礎研修、訪問介護員養成研修、訪問介護員、視覚障害者外出介護従業者養成研修過程などがあります。
何かすでに持っている資格がある場合には、各スクールに確認してみてください。
費用に関しても安くなる可能性があります。
同行援護従業者の将来性
同行援護従業者養成研修は、平成30年4月に同行援護サービス提供責任者が受講していることを義務付けられてから、人材不足が続いています。
就職先としては、同行援護サービス提供事業所をはじめとして、在宅介護、福祉介護、グループホーム、障害者施設などあらゆる福祉施設が挙げられます。
研修では、自分が目隠しをして援護される側になる体験などもできるので、視覚障害を持った方の立場に立った援護や介護ができるようになるので、もう福祉関係の職についている方たちのスキルアップとしてもオススメです。
また、ご家族などの身近な方の中に視覚障害をもった方がいる場合も、接し方や援護の方法などでとても勉強になる研修です。
取得方法に関しても、試験を受けずに短期間受講するだけで取得することができるので、時間やお金があまりかけられない方でも取得することができますよ。
おわりに
同行援護従業者養成研修にについてご紹介してきました。
あまり聞き慣れない資格だったと思いますが、その反面比較的かんたんに取得することができ、人手不足が続いているので就職や昇給に役立つような、とても需要のある貴重な資格です。
ぜひ取得を検討してみてはいかがでしょうか。