介護の現場でステップアップのために受ける方が多い実務者研修。
平成28年の介護福祉士試験から実務者研修の修了が必須となりましたね。
話に聞くことは多いけど実態がいまいちわからないというかた多いのではないでしょうか?
実務者研修の実態や一番気になるであろう年収の違いを重点に説明したいと思います。
目次
実務者研修とは
実務者研修では、より質の高い介護サービスを提供するために、実践的な知識と技術の習得を目的としています。
介護職員として働くうえで必要な知識を学び、介護職員として働くためのスキルを磨くことができる講座です。
平成25年度から介護職員基礎研修及びホームヘルパー1級は「実務者研修」へ統一化され、また平成28年度の介護福祉士国家試験から、受験資格として実務経験3年に加えて、実務者研修の修了が義務づけられています。
実務者研修は誰でも取得可能?
実務者研修は誰でも受講することができます。
ただ、無資格者の場合だと受講しなければいけない時間が450時間であるのに対し、ホームヘルパー2級を持っていたら320時間、同1級だと95時間、介護職員基礎研修を受講していれば50時間と大きく差がつけられています。(現在はホームヘルパーの資格は取得することはできません)
修了する条件は?
実務者研修を修了するために特に試験等は必要ありません。
ただ、受講するスクールによっては試験が用意されていることもあります。
試験があるとしても理解度をチェックするもので難易度はそんなに高くありません。
テストがないところは全過程を受けることで修了になります。
実務者研修を修了するとどうなるのか
サービス提供責任者になれる!
実務者研修終了後、サービス提供責任者になることができます。
サービス提供責任者は各訪問介護事務所に必ず配置しなければいけない役職で、介護施設からの需要は高まっています。
つまり、給与upが狙えます!
介護福祉士の受験資格になる
一番初めに述べたように介護福祉士になるためには、実務者研修の修了が義務づけられています。
たん吸引や経管栄養が学べる
これまで、原則として、医師や看護師のみに認められていた「たん吸引」や胃ろうなどの「経管栄養」を行うことができるようになります(一定の条件下で)。
介護が必要な高齢者が増加し、人手が不足している中たん吸引や経管栄養を行える人のニーズは高まっており、就職転職のときとても有利になります。
気になる年収は?
やはり、一番気になるのが年収の部分だと思います。
実務者研修を取ると資格手当として1万円から2万円程度の報酬があります。
これは大きいですよね。
ただ、介護職員で年収を高くしたい場合資格だけではどうしようない部分もあるのです。
介護職の年収の地域差
これは他の業種でもあることですが、首都圏と他の地域では年収が大きくことなってきます。
首都圏の場合(平均額)
職種 | 年収 |
介護福祉士 | 約340万円 |
サービス提供責任者 | 約320万円 |
初任者研修 | 約300万円 |
実務者研修の給料は、国家資格である介護福祉士と比べてもあまり差がないことがわかりますね。
サービス提供責任者は、デイサービスでの勤務になり夜勤も無いため、夜勤手当てがつかない分、介護福祉士よりも給料は低めです。
しかし夜勤がないので、体力的にはラクになるのではないでしょうか。
首都圏以外(平均額)
職種 | 年収 |
介護福祉士 | 280万円 |
サービス提供責任者 | 300万円 |
初任者研修 | 250万円 |
正直、差は大きいですよね。
もちろん生活費は首都圏の方がたかいのですが、給料一か月分以上の差があります。
これは需要と供給の問題ですので、どうしようもないですね。
ただ、サービス提供責任者については、差が20万円ほどしかありません!
地方で介護する方はなおさら実務者研修を受講するべきですね!
初任者研修から実務者研修修了後になるとどう変わるのか?
実務者研修を考えている方は、すでに初心者研修を終えている方が多いと思います。
実務者研修終了後業務がどのように変わるのか一例を挙げたいと思います。
サービス提供責任者になった場合
初心者研修のときは、現場での仕事が多いと思いますが、サービス提供責任者になると現場への指示役になったり、新しいヘルパーの育成担当になるなど管理者、教育者としての仕事が増えることになります。
もちろん、今まで通りの現場での仕事もありますが、「たん吸引」や胃ろうなどの「経管栄養」ができるようになり仕事の幅が大きく増えます。
知識も増えるので以前より対応できることが増加し、仕事が上手くまわりやすくなります。
もちろん、待遇も上がるので仕事へのモチベーションはかなり高くなりますよね!
最後に
ここまで、読んで頂いたら実務者研修の良さがわかったと思います。
もう実務者研修を受けるしかないですよね(笑)
ただ、実務者研修を受けるにはいろいろな方法があります。
スクールで受講する、ハローワークで受講するでかかる費用は大きく異なってきます!
それをわかりやすく説明したリンクを下に貼っておくので是非参考にしてください。