介護職員初任者研修の実技とは?内容を詳しく解説!

介護職員初任者研修の実技とは?内容を詳しく解説!

介護をおこなうキャリアを積むにあたってスタートに立つため「介護職員初任者研修」を受けて、介護に関する基礎知識を得ようとする方は多いのではないでしょうか。

介護職員初任者研修は、合計130時間の講義と実技講習を受講し、修了検定をパスすることによって資格を得られます。

ここでは、その130時間の講習から実技について具体的にご紹介していきたいと思います。

介護職員初任者研修でおこなう実技とは?

介護職員初任者研修での実技講習では、基礎的なベッドメイキングなどから講義が始まり、回を重ねるごとにだんだんと専門的な実技を教えてもらえるようになります。

ベッドメイキング、体位交換

まずは、ベッドの高さを作業しやすいようにして、シーツを敷き、ベッドメイクをおこないます。

しわにならないようシーツを伸ばして敷き、角が綺麗な三角形になるように整えていきます。

体位交換はベッドの上で仰向けで寝ている相手を介助して起き上がってもらうという実技です。

腕を胸の前でクロスし、足を曲げて横向きにして肩を支えながら体を起こしていきます。

歩行・移乗の介護

片側が麻痺の状態の相手を介助してベッドの端に座った状態から車いすに移ってもらいます。

麻痺していない方の手で車いすに掴まって、車いすへと座る際に介助します。

座った後は、座り心地の確認までおこないます。

衣類の着脱

椅子に座り、片側が麻痺の状態の相手の衣類の着脱を介助します。

前開きのボタン付きの衣類を使っておこない、着るときは麻痺している腕から袖を通して、脱ぐときは麻痺していない腕から袖を外します。

ズボンを下げるときには、座った状態でお尻をずらしながら下げていきます。

着せるときもお尻をずらしながらズボンを上げていきます。

食事の介護・口腔ケア

食事介助は水分と食事の摂る際の介助の仕方を学びます。

食事では相手に何を食べさせているか声掛けをしてから口に運んでいきます。

相手が噛んで飲み込んだかを確認してから、次の料理を口に運んでいきます。

水分はむせてしまわないように少しずつ飲ませていきます。

口腔ケアでは専用のブラシを使って介助をおこないます。

声掛けをしながら丁寧に磨いていきます。

食事の際と同じく、むせないようにブラシに含ませる水分は少なめにします。

排泄の介護

片側が麻痺した状態の相手をベッドの端に座った状態からポータブルトイレへ移します。

移動する前にポータブルトイレの手すりに掴まってもらい、立ち上がるサポートをします。

トイレまで移動し、ズボンを下げトイレに座ってもらいます。

相手が排泄をしている間はひざかけで隠して待機します。

入浴・清潔保持

入浴の際は床面が濡れていないか、物が落ちていないかなど、まず安全をしっかり確認してからおこないます。

水温や浴室内の室温を適温にし、丁寧に入浴の介助を行いましょう。

浴室は滑りやすく危険なため、なるべく介助する側もされる側も座って行います。

洗いながら身体や皮膚に異常がないかチェックすることも大切です。

初任者研修で受ける実技はどれくらい重要?

2回に1回は実技の講義がある!

先述したように、介護職員初任者研修には座学と実技の講義があり、それらが合わせて130時間受講しなければなりません。

講義がいくつかの回に分かれている中で、2回に1回は実技の講義がカリキュラムに組み込まれているため、座学の講義と同じくらい実技の講義の回数があります。

つまり、知識を会得する座学と同じくらい実技も重要だということです。

では、130時間のうち、実技の講義は何時間を占めるのでしょうか。

実技の時間はなんと90時間もある!

なんと90時間です!

実に講義全体の約4分の3を占めています。

ここから実技がどれほど重要な講義かということが分かるかと思います。

知識があっても実際の現場で役立てなければ意味がありません。

現場で活用させるのに大切な知識を養うのが実技なのです。

初任者研修には実技試験がある!

ケガや事故に注意!

命を預かる介護の現場では、ケガや事故は絶対に起こしてはいけません。

しかし、介護される人たちは体力や体の機能が弱まっているので、思いもよらない事故が起こってしまうのも事実です。

講習の時点から常に気をつけていきましょう。

また、介護職員初任者研修の実技試験では、相手を転倒させてしまうと危険な行為とみなされ不合格になる可能性が高くなります

介護する相手から目を離さず、動きを常に確認して臨機応変に適切な介助をすることが大切です。

声掛けが大事!

どんなときも声掛けをこころがけることも大事です。

介護される人は声をかけられることなく動かされると不安で、ときにはパニックになってしまうこともあります。

体を動かすときだけではなく日常の些細なことでも声掛けをすれば安心感を与えられます。

実技試験で声掛けがないのは減点の対象となってしまいます。

検定のときは緊張して声掛けまで気が回らないかもしれません。

普段からしっかり練習してスムーズにできるようにしましょう

初任者研修の実技はとても大事!

ここまで介護の実技について解説してきましたがいかがでしたか。

介護職員初任者研修の実技がとても大事だということが分かったと思います。

試験に合格するだけではなく、これから介護士として働いていくためにも、現場でどう振る舞うかということが学べる実技は、介護の資格を取るのになくてはならないカリキュラムです。

練習だから、講習だからと気を抜かず、本番と同じように集中して取り組みましょう。

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