介護職員初任者研修をご存知でしょうか。
介護職員初任者研修と言われてもパッとしませんよね。ホームヘルパーのことです。
平成24年に資格の名称が変更されたので介護職員初任者研修になりました。
今までは「ホームヘルパー2級」「ホームヘルパー1級」「介護職員基礎研修」の3つあったのですが、平成24年度に3つの資格が廃止され、代わりに「介護職員初任者研修」と「介護職員実務者研修」の2つの資格ができました。
介護職員は高齢化社会の今、介護職員の人員不足で需要が増えている仕事です。
しかし、給料待遇はあまりよくないと言われている介護職員の給料はいったいどのくらいなのでしょうか。
目次
初任者研修取得者の給料はどのくらい?
デイケアセンター、訪問看護ステーション、老人ホームなど介護士にも働き場がたくさんあります。
厚生労働省が調査した平成29年賃金構造基本統計調査の結果をもとに考えていきます。
給料・手取りはどのくらい?
介護士の平均年収は40.5歳で322万円です。
全産業の平均年収は20代で346万円と、介護職は昇給はあっても昇進が少ないので年齢別でみても全国平均よりも低い数字となっています。
男女別の給料の違いは?
男女間での給料の差も顕著にみられます。
0~29歳だと男性は211,300円、女性は194,800円。
30~39歳だと男性は249,500円、女性は217,000円と、どの年代も2~3万円ほど男性よりも女性の方が少ないです。
全産業の平均の初任給が211,039円で平均とあまり変わらないように見えますが、昇進していくことを考えると低めだといえます。
これは、男性の方が介護をする際の力仕事ができるからという理由と、一般的に男性の方が女性より管理職に就く割合が高い為だと思われます。
地域によって給料の違いはあるのか?
都道府県やどんな職場で働くかで年収は変わってきます。
一番給料が高いのは東京であり、他には各政令指定都市も高めとなっています。
これは住まいによってのニーズや地域での富裕層などの違いによって生まれるものだと思います。
特に東京の世田谷区などでは求人でも高級老人ホームなど富裕層向けの介護施設もあり、施設の充実さに伴い給料も高くなっているようです。
初任者研修を取得していると給料が上がる!
資格手当がつく
介護職員初任者研修は厚生労働省認定の公的資格でもあり、国家資格ではありません。
しかし、介護施設によっては資格手当が上乗せされることもあります。
介護職員初任者研修の場合は資格手当がつくことは少ないようですが、つく場合はパートだと時給が100円前後、正社員だと数千円~1万円程度つくようです。
仕事の幅が広がる
無資格の人と資格を持っている人ではできる仕事が変わります。
資格取得者の人は、排泄、食事、入浴など身体介護まで介護でき、全ての介護業務を担当することが可能です。しかし無資格者の人は、衣服の整理、掃除、歩行のお手伝いなど生活援助しかできず初歩的な部分の介護しか担当できません。
無資格の場合、給料待遇なども資格取得者より低くなってしまいます。さらに、仕事内容が制限されるため将来的に介護スキルを上げて行きたい人には不向きです。
初任者研修の給料は働き方にも変わってくる!
初任者研修取得者の給料は職場によって変わる?
介護施設には種類が沢山あります。民間施設と公共施設、自宅にいて介護士を待つ在宅型と老人ホームなどに入所して介護する入所型でも分かれます。
正社員の介護職・ヘルパーで公開求人データを集計すると1位がサービス付き高齢者向け住宅で188,400円、2位が有料老人ホームで187,400円、3位が訪問介護、訪問入浴で186,500円という結果でした。
ここから、手当や一時金など足されるため低い値になっていますがやはり施設が高級、充実しているところはその分入居費なども高いため相対的に給料が高くなるようですね。
夜勤にすると手当がつく
アルバイトでも22時を過ぎると夜勤手当というものが付きますよね。
介護士も当然同じで夜勤にするとより効率的に稼ぐことが可能です。
夜勤の仕事は日勤に比べて、生活援助、身体介護が少なく、主な業務は寝静まった後の安否確認の巡回業務になります。
また、利用者の状態が急変したとき心構えと準備をしておく必要があります。
大抵の施設は1回いくらという支給方法で平均は、おおよそ5000円~8000円が相場になっています。
もともと給料が低めである介護士は夜勤で働くことによって単純計算で通常の給料より25%多くなることは大きい変化です。
初任者研修を活かして自分に合った働き方をしよう
介護職員初任者研修は比較的簡単に取得できる資格になっています。
資格を取得する際に得た知識で親や親戚が介護が必要になった場合に手助けすることもできます。
介護士を目指す方はまず介護職員初任者研修を目指すことをおすすめします。
また、給料を少しでも上げたいという方は夜勤で働くことを検討してみてはいかかでしょうか。