介護事務実務士という資格はご存知ですか?
これは介護事務の資格の1つですがどのような資格かをご存知の方はすくないのではないでしょうか。
ここでは介護事務実務士とはなんなのかを解説します。
介護事務実務士とは何か
介護事務実務士とは、介護報酬請求事務の仕事で必要となる能力をみる資格です。
不必要な診療報酬請求を省き、同時に記入漏れを防ぐことができる実務能力を持った人材になるための資格でもあります。
医療福祉情報実務能力協会(通称MEDIN)が資格の認定をしています。
資格を取得する方法は二つあり、一つは介護情報実務能力認定試験に合格する。
もう一つは指定された通信講座を修了することです。
この試験には2級と1級が存在しますが、2級には受験資格はないため、誰でも受験できます。
家事や育児で忙しいという方でも取得しやすい資格です。
仕事内容
介護事務実務士の仕事内容は、介護施設や医療機関での介護保険請求業務をおこなうことや、受付・窓口業務を担当することです。
他にも、診断書・証明書の作成やレセプトの作成、ケアマネージャーの業務サポートもおこなっています。
働く職場としては、訪問介護ステーション、介護老人保健施設、在宅介護サービス事務所、デイサービスなどが挙げられます。
試験内容
介護事務実務士は介護情報実務能力認定試験に合格することで資格を取得することができます。
試験の内容としては大きく分けて二つあり、学科試験と実技試験があります。
学科試験は全20問あり、出題範囲は以下です。
- 医療保険制度・公費負担制度
- 保険医療機関・療養担当規則
- 診療報酬・薬価基準・材料価格基準
- 医療用語・医学薬学の知識
- 医療法規
実技試験は全3問あり、出題範囲は以下の内容となっています。
- 介護報酬明細書作成(居住サービス・施設サービス)
試験は年4回実施しています。
そして試験地は平成30年度より、教育指定校及び団体受験となりました。
合否発表はおおよそ試験から5~6週間後です。
受験料は7,700円となっていますが、合格後認定証を発行する際は発行手数料が別途1,540円かかります。
試験の難易度については合格率が1級では54.2%、2級では61.7%となっているため、しっかりと勉強をしていれば十分合格できる難易度だといえます。
受験者層
この資格試験を受ける方は年齢別にみると、以下のようになっています。
10代 | 1% |
20代 | 26% |
30代 | 45% |
40代 | 18% |
50代 | 7% |
20代から40代までが極めて多く、30代の割合は45%と半数近くを占めています。
また、職種別にみると、パート・アルバイトの方が多く、他には学生、会社員、医療福祉関係、主婦の方が多いです。
同種の資格との違い
介護事務実務士以外にも介護事務の資格には、ケアクラークや介護事務管理士といったものがあります。
資格を取るうえでの違いとしては、介護事務実務士は二つの資格と比べ試験の回数が少ないです。
これらの資格は2か月に1回試験を実施していますが、この資格は年に4回の試験となっています。
また、他の資格の比べ、受験料が少し高めに設定されています。
そして一番の違いは、介護事務実務士は試験を受けなくても資格を取得することができます。
ケアクラークや介護事務管理士は試験に合格しなければ資格を得ることはできませんが、この資格は指定の通信講座を受講すれば、無試験で資格を得ることができます。
介護事務実務士が取得できる講座
この資格を取得できる講座は資格スクールや通信講座、専門学校などさまざまなところにあります。
今回は、ヒューマンアカデミーのを紹介していきます・
ヒューマンアカデミー
ヒューマンアカデミーの通史講座である「たのまな」では、資格対応講座の「介護保険請求事務講座」が開講されています。
この講座で全5回ある添削課題を一定水準以上でクリアすることで、講座修了時に介護保険事務実務士の資格を取得できます。
また、指定校修了で資格を取得する場合は、指定校受講修了による認定証発行手数料が3,100円かかります。
講座の期間は約4か月で、内容は、介護保険制度や介護報酬請求、介護事務コンピュータの操作についてです。
この講座の受講費用は35,000円と試験に比べると高いですが、講座で学ぶことができ、試験を受けなくても資格を得られるというメリットもあります。
また、時期によっては割引キャンペーンを実施している場合もあります。
専門学校だと、東京スクールオブビジネスの医療ビジネス学科では、医療事務実務士などの医療事務を目指す人のためのカリキュラムが組まれています。
まとめ
ここまで介護事務実務士とはどのような資格なのか、どのような場で活躍できるのか、試験や講座といった資格の取得方法を解説してきました。
少子高齢化などにより医療機関で働く人の需要はますます上がっています。
医療機関への就職、転職をお考えの方は医療事務実務士の資格を検討してみてもよいかもしれません。