登録販売者を目指す方にとって、資格取得のために資格試験を突破する必要があります。
「試験の難易度はどれくらいなのかな?」
「試験の問題はどういうものが出されるのかな?」
「試験対策はどういう風にすればいいのかな?」
こんなふうに来たるべき資格試験について不安が募る方も多いことでしょう。
今回は、登録販売者の資格を取得するために突破すべき関門となる資格試験についてさまざまな点から解説していきます。
目次
登録販売者という仕事のおさらい
医薬品を販売・取り扱うのに資格が必要な仕事
試験対策の前に登録販売者についておさらいしましょう。
登録販売者という資格は、医薬品を取り扱うために必要な資格です。
登録販売者になれれば、薬局やドラッグストアでかぜ薬やビタミン剤などの一般医薬品を販売したり、患者やお客さんと相談しながら、それぞれに合った医薬品を提供したりすることができるようになります。
登録販売者に似た職業として、薬剤師が挙げられます。
しかし、薬剤師は新薬の開発や薬剤の調合が仕事の中心であるため、薬剤師さんが薬局などですべての患者さんやお客さんに対応しきれるわけではありません。
そういった場面で登録販売者が活躍します。
薬局やドラッグストアでは一般用医薬品と呼ばれているものが販売されています。
一般用医薬品のうち、薬剤師にしか扱えない第一類医薬品というものもありますが、登録販売者はかぜ薬やビタミン剤などの第二類医薬品や第三類医薬品を扱うことができます。
登録販売者が扱える第二類医薬品と第三類医薬品が、一般用医薬品の9割を占めているため、医薬品の多くを扱える存在として登録販売者は注目されています。
試験の合格率はどれくらい?
全国平均での合格率は約40~50%
登録販売者の資格を取得するためには、国家試験を合格する必要があります。
登録販売者の試験は全国で実施されており、全国平均での試験合格率はだいたい40~50%となっています。
全国各地で実施されているため、地域別や年度別での合格率の前後はありますが、大きな変動はないようです。
同じ医療系資格で国家試験合格を求められる医師や薬剤師と違い、医療専門機関や大学の医学部・薬学部を卒業しないと受験できないわけではありませんが、それなりの難易度の試験が実施されています。
他の国家資格よりかは楽?!
登録販売者の平均合格率は決して高い方ではありませんが、他の国家資格と比べると登録販売者は比較的難易度が低めだと言えます。
それは以下の理由があるからです。
受験資格がいらないため
以前は、学歴による制限があったり、実務経験を積まないと試験を受けることができなかったりしました。
しかし現在では、そういった制限がなくなり、学歴不問かつ実務経験なしで国家試験を受けられるように制度が変更されました。
医師や薬剤師のように、専門機関や大学を卒業する必要がないということも、他の国家資格より比較的難易度が低いという理由として挙げられます。
他の資格より合格率が高いため
登録販売者資格と同じように、受験資格のない資格は他にもあります。
例としては、宅地建物取引士や危険物取扱者乙種4類があり、それぞれの平均合格率は15%程度、40%程度です。
国家資格はそれぞれ分野が異なるので同類のものとして単純比較しきれるわけではありません。
しかし、合格率の数字上の問題では、登録販売者は比較的取得しやすい資格だと言えることができるのは確かなのです。
試験にはどんな問題が出るの?
医薬品の知識から薬事関連法規・制度まで幅広く出題される
出題される内容は以下のようになっています。
問題は厚生労働省による「試験問題の作成に関する手引き」の中から出されます。
医薬品に対する知識から薬事法関連の知識まで求められます。
【1】医薬品に共通する特性と基本的な知識(医薬品の基本的な知識や薬害の歴史など)
【2】人体の働きと医薬品(人体の構造や薬が効く仕組み、副作用など)
【3】主な医薬品とその作用(各部位に作用する薬の種類など)
【4】薬事関連法規・制度(医薬品の取り扱いや販売業の許可など)
【5】医薬品の適正使用・安全対策(医薬品の安全対策や健康被害の対応・安全対策など)
万遍なく対策した人が試験突破できる
登録販売者の試験の問題数は全部でマークシート式で120問あり、これを試験時間4時間で解答する必要があります。
合格基準は全問に対する正答率が70%以上、つまり120問中84問正答することが求められます。
加えて、各試験項目の問題数に対する正答率として35~40%以上が求められているので、どの項目に対しても解答できるよう、試験対策する必要があります。
試験合格のコツはこれだ!
得意分野から先に解いていくべし!
実際の試験では、4時間以内に120問の問題を解かなければなりません。
そのため、1問1問の解答に時間がかかってしまうと最後の問題まで解答できない可能性があります。
得意分野を速く確実に解答し、苦手分野の問題に解答時間を多くまわすことが大事になってきます。
ただし、マークミスだけはご注意を!
実際、受験者の中にはマークミスをしてしまったケースもあったようです。
試験時間の中で、解答ペースが順調なのか、遅れてしまっていないか確認しながら解答を進めていきましょう!
マークシート式を上手く利用すべし!
登録販売者の資格試験はマークシート方式です。
解答に迷った際には、明らかに正答ではない選択肢を外して正解率を高める方法も使うことができます。
問題によって紛らわしい引っかけ問題の可能性もありますので、「正しいもの」を選ぶのか、「誤っているもの」を選ぶのか、問題文の内容をよく確認しましょう。
試験に合格して登録販売者になろう!
登録販売者の資格試験は決して難易度が高いわけではありません、
当記事のコツを見直して、自信をもって試験に臨んできてください!