介護職員初任者研修とは、厚生労働省が認定している介護系の公的資格です。
介護資格の中でも一番基礎の資格であり、介護の基本的な知識や技術を習得することができるものです。
介護業界は無資格で働くことができ、実際に資格を持っていないたくさんの方が介護業界で働いています。
では、介護職員初任者研修を取得することでどのようなメリットが得られるのでしょうか。
ここから解説していきます。
目次
初任者研修をもっているメリットとは？
正しい知識、技術を身につけることが出来る
介護職員初任者研修は介護系資格の入門に位置しています。
そして、受験資格がないため介護について何も知らない人でも、介護の基本である医学の知識や介護保険制度、高齢者の方とのコミュニケーション方法など初歩の部分から学ぶことが出来ます。
そのため、全く異なる業種から介護に転職してくる方も安心して受講できます。
反対に、もし資格を有していない状態で初めて介護するとなると、介護に対する不安を多く持ちながら仕事をすることになるかもしれません。
また、仕事に慣れるまである程度の期間がかかることでしょう。
そのため、初任者研修を修了して知識や技術を習得しておくことは大きなメリットだといえます。
採用時に有利にはたらく
もし働きたいという方が二人いるとき、一人が無資格の方、もう一人が介護職員初任者研修をもっている方だとしたらどちらを採用するでしょうか？
他の条件にもよりますが、有資格者を採用すると思います。
資格を持っているということは基礎的なことをしっかり理解している証明にもなるため、採用時に有利にはたらきます。
また、転職や休職から復帰する場合にも同じことがいえます。
できる仕事の幅が広がる
介護の仕事には掃除や料理などの「生活援助」と、直接体に触れておこなう「身体介護」があります。
生活援助は無資格の人もできますが、身体介護は介護の資格を持っている人しか業務をおこなえません。
そのため、初任者研修を有していることで無資格の人よりもおこなえる業務に幅が広がるため、より多くの経験を積むことができます。
給料が上がる
初任者研修をもっていると給料が上がります。
基本的な資格で本当に給料が上がるのかと考える方もいるでしょう。
先程も言ったように介護には、無資格の人には出来ない仕事というものがあります。
そのため仕事の幅が広がることによって、資格手当がつくところもあります。
調査によると、初任者研修を持っている人と無資格の人では月額の平均賃金は１万円以上も違うそうです。
このように初任者研修を取得していると給料が高くなります。
キャリアアップの第一歩におすすめ
介護職員初任者研修は介護系資格の中でも基礎的なものです。
そのため、勉強や実務経験によって上位の資格を目指すことが出来ます。
初任者研修の次に目指す資格としては実務者研修があります。
実務者研修とは、介護の現場でおこなわれる「たん吸引」や「経管栄養」について学ぶことが出来ます。
また、修了すると、「サービス提供責任者」になることができるようになります。
実務者研修の上にある資格が、介護福祉士です。
この資格は3年以上の実務経験と実務者研修を修了していることが受験資格であり、介護資格唯一の国家資格です。
仕事内容としては、身体介護・生活支援の他に、介護に関する相談業務・ヘルパーへの助言も介護福祉士の仕事となります。
さらに、5年以上の実務経験を積むことで、ケアマネージャーの受験資格を得ることが出来ます。
ケアマネージャーの仕事は、要支援・要介護認定を受けた人の相談を受け、ケアプランの作成・他の介護サービス事業者との連携をとることです。
このように、初任者研修取得後もキャリアアップ出来る道はたくさんあります。
仕事外の介護に活かせる
初任者研修を受講して得た知識やスキルは仕事だけではなく、身近の人の介護にも役立ちます。
家族や親戚に要介護の高齢者がいるとき、介護に関する知識がないまま介護をおこなっても不安が大きいでしょう。
排泄、入浴、食事などの日常生活に必要なことも初任者研修を受講していればしっかりとした知識とスキルをもって対応することが出来ます。
このように、初任者研修を受けて身につけたものは介護職員として働くときだけではなく、身近な人を助けるときにも役に立ちます。
初任者研修を取得するメリットはとても多い！
ここまで、初任者研修をもっているメリットについて解説してきましたが、この資格を有しているメリットはとても多いです。
介護の仕事をこれから初めていきたいという方は、知識や技術を得るという面でも、就職した時出来る仕事の幅を増やすという面でも、まず一番に初任者研修を取得することをおすすめします。
130時間のカリキュラムを受講し、試験に合格することで初任者研修を修了できるので、介護職に就きたいという方は、ぜひ初任者研修を受けることを考えてみてはいかがでしょうか。