「介護保険事務士ってどんな資格なの？」
「どうやったらその資格取れるの？」
「介護事務とは何をしているのか」
など、さまざまな介護事務の疑問を分かりやすく解説していきます。
目次
介護事務って何するの？
介護事務とは一体何をしているのでしょうか。
言葉は知っていても実際何をしているのか分らない。
そんな方も多いはず。
わかりやすく介護事務についてご紹介していきます。
2000年に介護保険制度がスタートして以来、介護給付事務や給付管理事務などの煩雑な手続きに苦労する介護施設が多く出てきました。
この事務の煩雑さから、本業である介護業務に支障をきたす施設も出てきたほどで介護事務に多大な時間を割かれているのが現状です。
そのため、介護保険を正しく取り扱えるスキルのニーズが高まり、こうした介護事務という業種が生まれてきたのです。
主な業務はレセプト作業
介護福祉施設でのレセプト作成が主な業務になります。
レセプトとは、医療機関が健康組合に月ごとに提出する診療報酬明細書のことです。
なので、必然的に介護現場で働くというよりはデスクワーク担当になると考えた方が良いでしょう。
事務処理をこなせる事務員としての、一般的なスキルも求められるのです。
介護福祉施設といっても、ほぼ自力で生活できる高齢者向けのデイケア施設から、寝たきりの特別養護老人ホームまで様々あります。
高齢者の状態によって、介護の工数が異なり、それに応じたレセプトの作成をしなくてはならないのです。
介護事務の資格は現在国内では民間資格のみになりますのでどのような団体が発行している資格かを調べてから取得するようにしましょう。
介護保険事務士とは
それでは、介護保険事務士とは具体的にどういった資格なのでしょうか。
介護保険事務士とは、「つしま医療福祉研究財団（旧老齢健康科学研究財団）」が認定している介護事務の資格です。
介護事務の中でも特に、実務に力を入れて介護事務のエキスパートとなる資格になります。
介護報酬の請求事務や介護給付請求事務などの事務を管理できるようになるための資格になります。
似た資格に、介護保険管理事務士という資格がありますが、こちらは上記でも紹介したように認定する団体が違います。
そのため、試験内容や受験資格などが介護保険事務士とは異なるのです。
介護保険事務士の受験資格と受験科目について
介護保険事務士の受験資格と受験科目について紹介していきます。
受験資格について
受験資格は単体の指定する学校での介護保険事務士関連の科目を修了していることが条件です。
つまり、指定された大学や短期大学、専門学校へ通うことが条件となるのです。
科目をすべて修了したことで自動的に資格認定試験を受けることができます。
指定校は38校ほどになっています。
受験科目について
次に受験科目についてご紹介していきます。
試験科目は、「学科」「実技」の2つから構成されており、学科は介護保険制度の問題が15問。時間は45分になっています。
学科においては、社会福祉士・介護福祉士養成施設校では免除になるなどの特例があります。
実技はレセプト作成が3問で制限時間は90分になっています。
それぞれ100点満点中60点以上で合格となります。
追加受験料なしで、再々試験まで受験することが可能になっています。
残念ながら、受験料や合格率は非公開となっていますが、他の介護事務の資格と比べると比較的取りやすい資格になっています。
試験日程日は特に決まっておらず、認定講座を修了し次第検定が実施されています。
試験内容に関する内容は、認定校できちんと学ぶことができるので、全く異なる分野の学校や職場から勉強をはじめて問題ありません。
介護保険事務士の資格について
こちらの資格は、学校で学び試験を受けることから、信頼度が高く、介護保険事務士になることで介護・福祉施設などでの職につける確率は上がるでしょう。
また、学校に通うことから、介護保険事務士の資格だけでなく他にも付随した資格を取ることも多いようです。
主な就職先としては以下です。
- 有料老人ホームやデイサービス
- 介護老人保健施設
- サービス付き高齢者住宅
この資格が取れる指定校には、大阪人間科学大学や浦和大学短期大学部、ニチイ通学コースなどが挙げられます。
学校に通わなければならないという難点はありますが、逆に言えば大学や専門学校に通い取得したとなればとても信頼度の高い資格と言えるのではないでしょうか。
上記であげたように、受講期間が長いので取得しようと思えば、介護保険事務士以外の介護事務の資格も取得できるのです。
介護保険事務士は今後活躍が期待されている介護事務資格！
将来的に介護福祉資格を取りたいと思っている方にはピッタリなのではないでしょうか。
今後さらなる成長と市場の拡大が予想される介護業界で働く上で取得しているだけで優位な資格は数多く存在します。
他の介護事務の資格と比較しながら、自分に合った選択をしてみてください。
介護業界で事務処理ができる人が重宝される中で資格を持っていることが転職へきっかけにもなるのではないでしょうか。