介護福祉士の離職率や転職は他の仕事と比較しても高い傾向にあります。
これには、職場環境や人手不足による重労働とさまざまな要因があります。
離職や転職にはいろいろな理由がありますが、その中で介護福祉士の現状を伝えていきます。
介護福祉士の職場環境はどうなっているの?(働く際の苦労など)
介護福祉士は介護職に携わる人のための国家資格で、資格取得者は介護職において様々な職場で働くことができます。
その転職理由は、「給料の低さ」です。
介護職は一般的な職業と比較しても給料が低いと考えられます。
初任給は経験者でも17万~25万円となっており、一般的な職種よりも圧倒的に低いです。
介護職は、日常生活を送ることが困難な高齢者の介護や、精神に障害がある方に自立した生活を送れるように手助けを行う仕事です。
他にも介護を受けている高齢者やその家族からの相談を請け負うこともあります。
食事の介助や衣服の着脱、入浴介助など身体介護を行うとても業務が多い仕事です。
一日中高齢者の方に付き添うこともあるため、力仕事が多く肉体疲労が多い仕事です。
また、残業や夜勤の業務もあり、働く上で精神的なストレスもおおくかかります。
そのため、給与が低いため職場環境はあまり良くないです。
残業などを行うと給与を上げることはできますが、それ以上に、重労働があります。
働く上での環境がとても厳しく、夜勤のある、看護師と比較すると、仕事量はあまり変わりませんが、給与の面では、大きく違い、介護福祉士の方が環境は厳しいです。
介護福祉士の離職率は高い?
介護福祉士の離職率は「16.7%」となっており、5~6人に1人が職場を離れています。この水準は他の職場と比較しても圧倒的に「高いです。
この離職率の高さには、さまざまな原因があるのですが、解決策を立てるのが難しいのです。
また、常に求人を求めている介護施設も多く、職場環境の悪さや、待遇面で不安を持つ人が多いのです。
しかし、転職率も高く転職を行う人が多いのも特徴です。
将来に向けてキャリアプランを立てている人は離職を行わず転職を行う人もいます。
離職理由や転職理由はさまざまですが、介護福祉士という仕事を行う上では、キャリアプランを見通すことが重要です。
介護福祉士の辞めたい理由とは?
介護福祉士を辞める理由として、最も多かったのは「職場の人間関係に問題があった」、「結婚・出産・妊娠・育児のため」、「職場の理念や運営のあり方に不満があったため」、「収入が少なかったため」と様々あります。
辞めたい理由として大まかにまとめると、「人間関係」の問題と「運営体制」の問題の2つに分けることができます。
介護施設では、同じ場所に同じ人が長い間働くため高圧的な態度を取る人がいることもあります。
また、介護職は日常的に忙しいので同僚と話す機会が少なく、気が合わないと感じると積極的に話すことがなくなるのでコミュニケーッションがますます不足していきます。
そのため、互いに情報伝達を行うことができず引き継ぎがうまくいかず、職場に居づらくなります。
また、運営体制の問題点は
「現場の担当者に任せっきりになる」事があり、施設の責任者が無関心で現場の担当者に任せっきりになり、担当者の不信感が高まることがあります。
担当者が仕事に出られない場合は、他の職員全体への負担になるため、不満が大きくなることがあります。
また、「明確なキャリアプランが立てづらい」という点があり、資格取得をとり、何年働いて、給与はどのくらい欲しいという方向性が見えないことも問題です。
自分の将来に見通しを持つことができないため、不安が大きく早くからやめようと考える人も多いのです。
辞めたいけど、辞めにくい?介護福祉士を取り巻く環境
今や高齢化が進み、介護福祉士の需要が赤まっています。
しかし、給与が低いことや、労働環境が厳しいこともあり、人手不足があります。
全体の60%の事業所が人手不足を感じています。
離職率が圧倒的に高いため、採用する人材を上回っています。
また、転職も多く転職理由としても働く環境が悪い事や、給与が低いことが挙げられ、そのため職場に人がいないことを知っているので辞めたいけれど、辞めることができない環境ができています。
このような環境の中で働いているため、日常的にストレスを感じる方が多くいます。
それでも介護福祉士を辞めることができないのです。
特に、責任感が強い方はやめられない気持ちが強くなりやすいです。
人手不足による休日出勤、毎月休日は5日ほどで給料も低いという環境の中で働いていますが、介護士が1人減るとその分の仕事を他の職員に回すことになることを知っているため、やめにくい環境にあります。
この環境を知っているため、転職を行う際には転職はしやすいです。
また、介護福祉士の転職理由は、人手不足による重労働と考えている方も多いため、人材が多い介護職への転職を目指してはいるのですが、実際には人手不足の介護施設の求人募集がほとんどです。