介護職員初任者研修の資格取得によって、介護の基本的な知識や技能が身についていることを証明することができ、介護職に関わることが公的に認められます。
介護職に関わっていきたい身としては、初任者研修の資格ぜひ取っておきたいですよね?
でも、初任者研修の資格取得には試験に合格しなければなりません。
「えっ、試験なんかあるの?」
「難しいのかな?どんな問題が出るの?」
「勉強の方法が分からない!」
そんな疑問が浮かんでいるであろうあなたに初任者研修の試験の内容から試験対策まで解説していきます!
目次
初任者研修資格取得には試験を突破する必要あり
以前はなかった試験
そもそも、試験はどうして実施されるようになったのでしょうか?
実は初任者研修資格には、以前ホームヘルパー研修2級資格という前身がありました。
ホームヘルパー研修2級資格は訪問介護を中心とした介護職に必要な知識・技能を身に着けた者に与えられる資格であり、現在の介護職に必要な部分が反映されていないなどの欠点がありました。
また、研修の段階は人によってさまざまであり、研修内容自体も異なる場合がありました。
初任者研修資格の前身は、取得するのに公的な試験を受ける必要はなく、受講すべき課程を全て履修するだけで済んだのです。
新しい資格になったことで、試験合格が必須に…
このホームヘルパー資格が厚生労働省によって、2013年に制度の見直しがされたことで、現在の初任者研修資格という公的な資格に変更されました。
公的な資格になったことで、資格の効力は以前のホームヘルパー研修2級資格よりも強くなりました。
しかし、その分初任者研修資格は試験に合格しないと取得できない資格になったというわけです。
初任者研修資格の試験は難しいの?受験資格は必要?
難易度は低い!
では、近年になって試験が実施されはじめた実際の試験の難易度はどんなものなのでしょうか?
実はそこまで、難しくありません(笑)
受講すべき課程を全て修了し、その内容を理解できていれば合格できる試験です。
初任者研修資格の試験は、100点満点中70点以上で合格となる試験であり、受験者を振るい落とそうとしてくる試験ではありません。
再試験も受けることができるのもポイントです。
受験資格は特になし!
「初任者研修資格の試験は公的なものだから、受験資格も厳しそう…」
と思うかもしれません。
しかし、それは間違いです!
「これから介護職の知識をつけたい」
「介護の現場に関わっていきたい」
という人がまず受けるべきなのが、この初任者研修資格です。
前もって準備しなければならない受験資格はありません。
つまり、年齢や学歴による制限がないのが初任者研修資格なのです。
初任者研修資格の試験問題にはどんなものがある?
選択式の試験がほとんど!
では、実際に初任者研修の試験はどんなものがあるのでしょうか?
知識について問われるため、試験の問題は選択形式です。
例えば、下の問題を見てください。
次の項目のうち、認知症の中核症状に含まれないものを一つ選択しなさい。
1)記憶障害
2)見当識障害
3)理解・判断力の低下
4)幻覚・妄想
5)実行機能障害
正答:4)幻覚・妄想
初任者研修資格の試験問題には、このような5択式の選択問題が特に多いです。
問題によっては、語群選択や記述選択のものもありますが、試験問題は選択式が基本となっているので、記述・論述での解答はありません。
でもケアレスミスしがちだから注意…!
しかし、選択式だからといって、問題文をさら~~っと読んで、解答するのは危険です。
初任者研修資格の試験は、選択式の問題ばかりですが、それ故の落とし穴もあります。
こんな問題にひっかからないように…
次の問題を見てみましょう。
見落としてはいけない点があるはずです…。
障害に関して、次の記述のうち誤っているものを一つ選びなさい。
1)対麻痺は、両足に麻痺が見られるが、最初は片足に麻痺が見られると言われている。
2)ICF(国際生活機能分類)とはWHOが定めた人間の生活機能と障害の概念を認識するためのモデルのことである。
3)ICFにおいて、人間の生活機能と障害は「心身機能・身体構造」、「活動」、「参加」の3つの次元で構成されている。
正答:3)で「心身機能・身体構造」が誤り
気づきましたか?
そうです!
この問題は、間違っている選択肢を解答する問題なのです。
初任者研修資格の試験問題は選択式でも、全ての問題が正しい選択肢を解答するものではありません。
初任者研修資格についての知識があっても、ケアレスミスで点数を落としかねないのです。
冷静に解いていくのが大切なのですね。
基本は知識問題だから焦らずに解こう!
それでも、出される問題は、今まで学習してきた知識が正しく身についているかを試すというものです。
出題内容は、問題文や選択肢をよく読めば解答できる知識を問われるものです。
焦らず確実に解いていくことが最も大切なことです。
初任者研修資格の試験勉強はどんな風にした?
難易度は低いといっても、国家試験は年に一回しか受験できません。
確実に一発で合格するにはどのように勉強するのが良いのでしょうか?
合格した先輩方の例を見てみましょう!
先輩方の例
過去問を解きまくった先輩
先輩Aさん:
「問題に慣れるために、過去問をひたすら解きまくりました。
テキストや授業で学んだ知識を、しっかりと試験で答えを出せるかが重要なので、ひたすらアウトプットの練習をしました。
問題を間違えたら、その度に過去問の解説やテキストの該当ページを確認するなどすれば、問題を解くことに集中できておすすめです!
過去問を使って演習量を増やせば、どんな問題にも対応できますよ!」
Aさんいわく、量をこなすことが試験に合格する鍵であるわけですね。
テキストを利用した先輩
先輩Bさん:
「テキストや講習会を利用して勉強しました。
基本的には、テキストを何度も読み返して知識をつけていきましたね。
テキストにも練習問題はあるので、そこで問題数をこなしました。
単語の名前を覚えるのではなく、逆に単語の説明を覚える勉強をするなど、自分でも工夫しました。」
Bさんは、テキストの読み込みと自信で編み出した勉強法で取り組んでいたのですね。
初任者研修の試験対策におすすめのテキスト・問題集紹介
ここでは、初任者研修の試験対策に使えるテキストや問題集をご紹介します。
初任者研修資格専門のテキスト『介護職員初任者研修テキスト』
中央法規出版によって編集されている、ホームヘルパー改め、初任者研修資格取得を目指すための専門のテキストです。
2冊で構成されているこのテキストは、それぞれ基礎を学ぶためのものと、実際の技術を身につけるためのものとに分かれています。
2冊とも、写真やイラストがたくさんあり解説部分も充実しています。
付属しているDVDでの映像学習ができるのも本書の魅力の一つです。
どれも活用しない手はありませんね!
学習進度を自主確認できるページもあるため、学習計画も立てやすくなりそうです。
このテキストでの勉強で試験突破を目指せそうですね。
ひたすら量を解けるWeb上の問題集
Web上にも、演習用の問題がいくつも載っています!
「試験対策!介護職員初任者研修」というページには、多くの模擬問題が掲載されています。
それぞれ解答や解説も充実しており、解きっぱなしになりがちな方にもぴったりな問題集のサイトです。
ネット上にはさまざまな問題集があり、テキスト以外でも試験の対策ができます。
テキストの問題を解ききってしまったなら、これらの問題にも挑戦してみましょう。
どこでもできるアプリの問題集
- 「介護職員初任者研修 模擬問題」
- 「介護職員初任者研修 試験対策クイズ」
- 「介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)」
初任者研修の試験対策ができるアプリだけでも、こんなにたくさんあるのは嬉しいですね!
試験対策はテキストや問題集以外でもできます。
通勤や通学などの移動中や、暇な時間ができたときにスマートフォンでアプリを開けば、すぐに勉強できます。
時間潰しが試験対策になるアプリ、使ってたくさんの問題を解いていきましょう!
初任者研修資格の試験は、必要以上に恐れずに臨もう!
初任者研修資格はヘルパー2級から内容を求められた国家資格です。
多くの問題があるため問題数にも慣れる必要があり、ケアレスミスにも注意しなくてはなりません。
それでも、難易度は決して高くはありません!
ここで紹介した勉強法を活用して試験突破し、初任者研修の資格を取りましょう!!